Amazon Web Services ブログ
量子アルゴリズム入門: Daniel Simon 本人と読み解く Simon のアルゴリズム
量子アルゴリズムの原型にあたる Simon のアルゴリズムを、考案者 Daniel Simon 本人のコメントとともに解説します。既知の最良の古典アルゴリズムに対して、初めて指数関数的な高速化を示した成果です。Simon の問題の定義、古典と量子のクエリ複雑性の比較、量子回路の数学的な解析、ガウスの消去法による古典的な後処理までを順に追い、Amazon Braket での実装コードも紹介します。
AWS がクラウドプロバイダーとして初めて NATO 全加盟国で NATO RESTRICTED ワークロードの取り扱い承認を取得
AWS は、北大西洋条約機構 (NATO) の全加盟国で NATO RESTRICTED (NR) ワークロードの取り扱いを承認された初のクラウドプロバイダーとなりました。本記事では、NATO D32 への準拠とスペイン国立暗号センター (CCN) による評価を経た承認プロセスや、同盟国による AWS 認定の迅速化、セキュリティおよびコンプライアンス上の義務を果たすための時間、労力、コストの削減といったメリットを紹介します。また、NATO 加盟国内にある 15 の AWS リージョンで NR 対応システムを構築できることや、今回の発表の基盤となる AWS Trusted Secure Enclaves – Sensitive Edition (TSE-SE) を含む、AWS の利用を開始する方法も説明します。
Verus で正しさが数学的に証明できる Rust コードの開発
Rust の型システムは多くのバグを防ぎますが、コードが本当に正しいことまでは保証しません。そこで、Rust 向けのオープンソースの自動プログラム検証ツール Verus を紹介します。事前条件・事後条件による仕様記述の書き方、1 秒未満の高速なフィードバック、unsafe コードや並行コードの正しさの証明、そして Nitro Isolation Engine をはじめとする Amazon 社内やオープンソースでの活用事例まで説明します。
自動推論による数学的確実性の 10 年: Automated Reasoning Group が歩んだ道
Automated Reasoning Group (ARG) の発足から 10 年の歩みを振り返ります。自動推論による形式的検証は研究プロトタイプから、Amazon Inspector、IAM Access Analyzer、Reachability Analyzer といったお客様向けサービスへと発展しました。Nitro Isolation Engine や暗号実装、認可エンジンの正しさを証明した内部の取り組み、Amazon Bedrock Guardrails の自動推論チェックによる生成 AI のハルシネーション防止、そして Amazon Bedrock AgentCore や Kiro でのエージェンティック AI への展開まで、システムを「おそらく正しい」だけでなく「正しいと証明できる」ものにする数学的確実性の価値を紹介します。
自動推論に立ちはだかる 3 つの難題
自動推論の分野に 30 年以上携わってきた著者が、生成 AI で正しい推論を実現するうえで最も厄介だと考える 3 つの難題を紹介します。あいまいな自然言語から構造化された論理への変換、絶えず変化し、時には矛盾するルールのもとでの真理の定義、そして SAT (充足可能性問題) ソルバーでも越えられない計算量の壁やゲーデルの不完全性定理が示す確定的な推論の限界です。これらは単なる技術的ハードルにとどまらず、技術の限界と人間が作る仕組みの複雑さの両方に根ざした問題です。Amazon Bedrock Guardrails の自動推論チェックがこれらにどのように取り組んでいるかを解説します。
はじめての自動推論
Amazon Science の研究領域に新たに加わった自動推論について、予備知識のない方に向けてわかりやすく解説します。簡単な C と Python のコード例を使い、網羅的テストでは 1,300 年以上かかる検証を自動推論がミリ秒で示せる理由、テストが今後も必要な理由、停止性問題ゆえに「Don’t know」という答えが避けられない事情、論理・定理証明・形式手法といった関連用語の違いを説明します。IAM Access Analyzer や VPC Reachability Analyzer など AWS での活用例と、学習用の書籍・ツールの一覧も紹介します。
セキュリティにおける AI の現在地: 信頼構築に最も重要な指標の測定
セキュリティ業務で AI を活用する際、脆弱性を発見できるかだけでなく、安全なコードを誤検出しないかが信頼の鍵になります。本記事では、実際の脆弱性と誤検出を見分ける能力を測る初のベンチマーク Deception Benchmark を紹介します。16 のプログラミング言語、70 を超える CWE カテゴリの 14,822 サンプルで 12 モデルを評価した結果、FPR (偽陽性率) と FNR (偽陰性率) の両方を 10% 未満に抑えられた構成はありませんでした。設計手法と結果、実務への示唆を詳しく解説します。
エージェンティックセキュリティ: マシンスピードでの検出と対応
自律型 AI エージェントの台頭は、セキュリティポスチャにとってクラウドへの移行以来最大の変化です。本記事では、SANS Institute と共同執筆した 2026 Cloud Security Exchange eBook の章から、エージェントのアイデンティティとガバナンス、振る舞いの監視とオブザーバビリティによる検出の進化、段階的な自動対応、マルチエージェントエコシステムへの備えという 4 つの基礎領域を紹介します。Amazon GuardDuty、Amazon Inspector、AWS Security Hub を活用し、マシンスピードでの検出と対応を実現する実践的なフレームワークを解説します。
ポスト量子暗号 (PQC) 移行を導く CISO 向け戦略プレイブック
ポスト量子暗号 (PQC) への移行は、アルゴリズムの変更以上に組織横断の変革推進が課題です。本記事では、CISO をはじめとする経営層向けに、各国・地域の規制動向とコンプライアンス期限を整理したうえで、取締役会レベルのスポンサーシップの確保から、暗号依存関係の分類による移行対象範囲の削減、暗号テレメトリの構築、クリプトアジリティの実現までを、戦略的プレイブックとして解説します。
OpenAI と AWS によるサイバー防御の加速: Daybreak Red と Daybreak Blue を Amazon Bedrock で対象のお客様に提供開始
OpenAI の Daybreak Red と Daybreak Blue を、対象のお客様向けに Amazon Bedrock で提供開始しました。サイバーセキュリティ専用にトレーニングされた GPT-5.6 Cyber と、防御業務向けの GPT-5.6 Sol により、脆弱性の発見からレッドチーム演習、検出エンジニアリング、インシデント対応までを加速できます。本記事では、ゼロオペレーターアクセス (ZOA) をはじめとする Amazon Bedrock のセキュリティ機構と、利用開始方法を紹介します。








