Amazon Web Services ブログ
AWS Transform での Export for vCenter の使用
本稿は、2025 年 7 月 14 日に AWS Migration & Modernization Blog で公開された “Using Export for vCenter with AWS Transform” を翻訳したものです。
Export for vCenter は、AWS Transform for VMware で利用するために vCenter からインベントリデータをエクスポートする、新しい AWS オープンソース Python プロジェクトです。Export for vCenter は、AWS Transform for VMware および AWS Transform Assessments が必要とするデータのみを取得します。データは RVTools 形式と一致する列を持つ CSV 形式でエクスポートされます。
Export for vCenter は、以下のようなお客様からのフィードバックにお応えするために用意されました:
- vCenter インベントリを取得するために Windows 実行ファイルをインストールしたくない
- Python はアプリケーションセキュリティによって承認されているが、RVTools については承認を待つ必要がある
- vCenter Server に対してどの API 呼び出しが実行されているかを把握したい
- vCenter インベントリを取得するために Windows クライアントを使用したくない
- どの仮想マシンの情報がエクスポートされるかを簡単に制御したい
- 必要最小限の情報のみを確実にエクスポートしたい
どのような理由であれ、AWS Transform 用に vCenter からインベントリデータをエクスポートするために、Export for vCenter を利用できます。
使用開始
このプロジェクトは現在、Export for vCenter GitHub リポジトリで利用できます。セットアップ手順と実行手順が README に記載されています。プロジェクトを実行できるようになるまで数分しかかかりません。
図 1 に示すように、正規表現に基づいて仮想マシンをスキップすることができます。
図 1 – 仮想マシン スキップリストファイル vm-skip-list.txt
以下は実行中のスクリプトの例です。
スクリプトは ‘vcexport.zip’ という名前のファイルを出力します。zip 内のファイル名は RVTools で CSV エクスポートした場合と一致します。CSV の総数とその中の列は、RVTools エクスポートのサブセットです。AWS Transform で必要とするデータのみがエクスポートされます。
図 3 – Export for vCenter によってエクスポートされた CSV ファイル
AWS Transform for VMware がエクスポートしたデータを RVTools Export として検出した例です。
クリーンアップ
- 環境変数を削除するため、ターミナルセッションを終了します
- 任意 – エクスポートファイルである vcexport.zip を削除します
- 任意 – 今後新しいエクスポートを実行する予定がない場合は、プロジェクトフォルダ全体を削除します
結論
Export for vCenter は、vCenter からのデータエクスポートを行うための代替ツールを提供する AWS のオープンソースプロジェクトです。このブログでは、スクリプトの機能を簡単に紹介しました。AWS Transform for VMware および AWS Transform Assessments において、RVTools の代替として使用できます。主な利点は以下の通りです:
- AWS Transform が必要とするデータフィールドのみがエクスポートされます
- 正規表現を使用して仮想マシンをフィルタリングできます
- ソースコードを実行ファイル形式にコンパイルする必要がありません
- Windows クライアントは必要ありません
実際にお試しいただくには、Export for vCenter GitHub リポジトリをご確認ください。
翻訳をソリューションアーキテクトの Furuya が担当しました。原文はこちらです。