Amazon Web Services ブログ
株式会社フレイ・スリー様の AWS 生成 AI 活用事例:Amazon Bedrockを活用し、企業の動画活用における課題特定と解決策提示の自動化機能を構築。サポート部門の業務効率化を実現。
本ブログは株式会社フレイ・スリー様と Amazon Web Services Japan 合同会社が共同で執筆いたしました。
みなさん、こんにちは。AWS アカウントマネージャーの藤川です 。
昨今、多くのお客様から生成 AI の活用についてご相談いただくようになりました。ISV(独立系ソフトウェアベンダー)/SaaS業界のお客様においても、生成 AI を活用した新しい製品・サービス開発の取り組みが増えてきています。
AI動画生成配信プラットフォーム「1ROLL」を提供する株式会社フレイ・スリー様は、 実際のビジネス課題を解決する機能をAWS上で開発するハッカソンイベント AWS DEVCRAFTに参加。「Amazon Bedrock Claude3.5 Sonnet v2/Amazon Bedrock Knowledge Bases」を活用し、視聴データの評価、及び課題に応じた解決策を提案する機能を開発されました。 本記事では、生成AIを活用した動画マーケティング領域における効率化の取り組みについてご紹介します。
お客様の状況と検証に至る経緯
近年、動画コンテンツの需要が高まる中、動画制作は効率化が進んできました。しかしながら、制作後の運用面では以下の課題が残っていました。
- どんな動画を作れば効果的か分からない
- 配信したけど視聴データの指標の見方が分からない
- 何を改善したらよいか分からない
これらの課題についてサポートチームが個別に対応する必要があり、業務の負担が増大していました。また、視聴データの評価ポイントや改善策の内容は目的毎に共通していることが多く、生成 AI を活用してサポート業務を効率化できないかと考えました。
ソリューション/構成
動画の視聴データを「Amazon Bedrock Claude3.5 Sonnet v2」が分析及び課題を特定し、Amazon Bedrock Knowledge Baseから最適な解決策を提示する仕組みをAWS Step Functions でスピーディーに実装されました。
- まずRDSに入っている動画構成データ、動画視聴データを取得します
- 次に動画視聴データをAmazon Bedrock Claude3.5 Sonnet v2に評価させます
- 視聴データの評価内容を解決ナレッジを保管してあるAmazon Bedrock Knowledge Basesから検索し提示します
導入効果
フレイ・スリー様の「動画アナリティクスAI Agent機能」により、以下の効果が期待されています。
- 動画活用の課題特定と解決策提示の自動化(動画評価及び解決策提示までわずか15秒で完了)
- サポート部門の作業負荷軽減に成功。
- 動画活用の継続的な改善サイクルの構築
今後の展望
今後の展開について、フレイ・スリー様は次のように意欲を示しています。
「今回の機能で動画活用の継続的な改善サイクルを構築し、より良い動画活用を自動で提案しながら、顧客自身で解決できるようなシステムの構築を目指します。」
AWS DEVCRAFTでの取り組み内容発表時の様子
株式会社フレイ・スリー 開発部 リードエンジニアの青木 諭氏
AWS DEVCRAFTでの要件定義ディスカッション中の様子
フレイ・スリー様ビジネスサイド(代表取締役 CEO 石田氏)、開発サイド(テックリード 青木氏、三好氏)、AWSアカウントチーム(ソリューションアーキテクト呉、アカウントマネージャー藤川)が1つの会場に集まりディスカッションする事で、ビジネス課題解決に向け実現したいイメージを短期間で形にすることが出来ました。