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[内製化支援推進] ANGEL Dojo 2025 を開始しました!

2025 年の AWS Next Generation Engineers Leaders Dojo (ANGEL Dojo) が始まりました!この記事では、ANGEL Dojo の概要と、7 月 17 日に実施したキックオフの様子をお届けします。

ANGEL Dojo とは

ANGEL Dojo は参加企業から選出された 10 名程度のメンバーでチームを組み、約 3 ヶ月間でサービスの企画から開発までを行うトレーニングです。AWS のユーザー企業とパートナー企業がタッグを組み、協力しながらユーザー企業の内製化に取り組みます。チームメンバーが一丸となって、AWS を活用したモノづくりを体験することで、実際の開発プロジェクトで活躍できる人材を輩出する狙いがあります。

ANGEL Dojo は今年度から新しい形へと生まれ変わりました。これまでの ANGEL Dojo は、参加者の技術力向上に重点を置き、開発に必要な知識の習得を主な目的としていました。しかし今年度からは、実際のユーザー企業が抱える課題の解決に焦点を当てたハッカソン型のプログラムへと進化します。

この方針転換に伴い、チーム構成も大きく変更しました。従来のチーム構成から、ユーザー企業 1 社に対してパートナー企業 1-2 社をマッチングした混合チーム制へと移行しています。パートナー企業は、メンターやサポーターと協力しながら、ユーザー企業の課題を AWS を活用した開発を通じて解決します。

図 1. 2025 年のチーム構成イメージ

ユーザー企業の皆様には社内での開発力を高める内製化の機会として、またパートナー企業の皆様にはユーザー企業との共創スキルを習得する機会として ANGEL Dojo をご活用いただくことを期待しています。そのため、実践的なワークショップやトレーニングを提供するとともに、企業間で活発な情報交換ができる場を設けています。

今年度の ANGEL Dojo には、20 社から 124 名の方々にご参加いただき、これまでにない多彩な企業間のコラボレーションが実現する見込みとなっています。特筆すべき点として、今回初めて医療分野から病院にもご参加いただくことになりました。この新しい試みは、「AWS で日本を元気に」という ANGEL Dojo のキャッチコピーを体現するものです。建設、通信、サービス、医療など、様々な業種から参加企業が集まっており、これまでよりもさらに多様な産業分野の課題解決に取り組む場となっています。多様な業種の方が集まりソリューションが生まれることで相乗効果も期待できます。

7 月 17 日にキックオフを開催しました!

AWS Japan 目黒オフィスで開催したキックオフでは、参加者の皆様が初めての顔合わせを行うとともに、ANGEL Dojo に取り組むにあたっての目標を定めました。

図 2. ANGEL Dojo キックオフの様子

本キックオフにあたって経済産業省 商務情報政策局 情報産業課 AI 産業戦略室 木村紘太郎氏より、デジタル技術の利活用およびユーザー企業による内製化促進の重要性についてコメントをいただきました。

ANGEL Dojo は「日本の社会を元気にする」というシンプルなコンセプトだと思いますが、私はこれに非常に強く共感しています。今の AI をはじめとしたデジタル技術がすごく進化が早い中で、日本の社会と産業界のあり方が大きく変わろうとしている真っ只中に、皆さんはいらっしゃいます。今回、ユーザー企業さんと、SI やベンダー企業が一堂に会して、企業の垣根を越えてコラボレーションをして DX を進めていく。この取り組みは日本に新たな活力を注入する原動力だと、私は強く思っています。(中略)今回、その企業の垣根を越えて、ナレッジと成功体験をみんなで共有する。まさにその取り組み自身が、日本の内製化推進のフラグシップになるということを強く期待しています。我々政府としましても、そのムーブメントが日本社会全体に伝播をして、日本の経済力、産業競争力を押し上げる勢いにつながることを全力で応援していきたいと思います。

キックオフ後は、Amazon のイノベーションメカニズムを体感できる Working Backwards ワークショップを実施しました。Working Backwards とは Amazon で開発するすべての商品やサービスの根幹にある、顧客中心主義のメカニズムです。顧客のニーズを起点に、顧客のベネフィットを明確にし、顧客のために発明する方法をワークショップを通じ体感いただきました。

キックオフおよびワークショップに参加された皆様からのアンケートを一部抜粋してご紹介します。

  • AWS の社員が実践している技術をご教示いただき、すぐにでも実践したいと感じました。
  • 文章で課題に根拠を持たせたり、顧客の解像度を上げるといった点は非常に参考になった。
  • 企画するということに「何から始めたらよいのか」というイメージがありアクションを起こせなかった。今回の講義で、とりあえず何をしたらよいかの羅針盤的なレクチャーをしていただけたため、今後社内企画などで積極的に取り入れていこうと思いました。

ANGEL Dojo 参加企業

今年度の ANGEL Dojo には、以下のユーザー企業にご参加いただいております。(五十音・アルファベット順)

  • 株式会社奥村組
  • 株式会社グリーンハウス
  • 株式会社竹中工務店
  • 株式会社NTTドコモ
  • 株式会社TMJ
  • 熊本中央病院
  • 積水化学工業株式会社
  • 兵庫県立リハビリテーション中央病院

「内製化支援推進 AWS パートナー*」からも、内製化開発の促進を目的として ANGEL Dojo にご参加いただいております。(五十音・アルファベット順)

*「内製化支援推進 AWS パートナー」については、こちらのブログ「内製化支援推進 AWS パートナーの新規参加、内製化における生成 AI 活用支援サービスオファリングのご紹介」も是非ご参照ください。

図 3. 今回ご参加いただく内製化支援推進 AWS パートナー

チーム構成は以下のようになっております。 (五十音・アルファベット順)

  • アイレット株式会社  /  ARアドバンストテクノロジ株式会社
  • 株式会社奥村組  /  株式会社ジェーエムエーシステムズ
  • 株式会社グリーンハウスフーズ  /  NRIネットコム株式会社
  • 株式会社竹中工務店  /  株式会社ベンジャミン
  • 株式会社NTTドコモ  /  デロイト トーマツ ウェブサービス株式会社
  • 株式会社TMJ  /  株式会社シーイーシー  /  株式会社スカイアーチネットワークス
  • 熊本中央病院  /  キヤノンITソリューションズ株式会社
  • 積水化学工業株式会社  /  株式会社サーバーワークス
  • 兵庫県立リハビリテーション中央病院  /  株式会社アンチパターン  /  富士ソフト株式会社

ANGEL Dojo の今後の予定

参加者の皆様は 8 月 8 日を目途に Working Backwards の最初の成果物であるプレスリリースと FAQ を企画書としてまとめており、その内容を元にプロトタイプの設計と開発に取り組んでいます。

9 月 12 日の中間発表では、企画内容や開発状況についてのプレゼンテーションを予定しています。他の参加企業からのフィードバックによって、最終発表までの開発のヒントを得る場としてもご活用いただきます。

図 4. 参加者の過ごし方

優秀チームを選出する最終発表は 10 月 17 日に実施します。その後、優秀チームの中から最優秀チームを決定する「頂上決戦」を 10 月 31 日に AWS Japan 目黒オフィスで開催します。ANGEL Dojo での成果を多くの方に知っていただきたいという想いから、昨年と同様に頂上決戦は YouTube Live で生配信します。

3 ヶ月という短い期間ですが、この活動を通じて企業の内製化を促進し、ANGEL Dojo に参加の皆様、内製化支援推進 AWS パートナーの皆様とともに日本の DX を進めてまいります。

なお、ANGEL Dojo の過去の取り組みについては、APN Blog:Tag: ANGEL Dojo でご覧いただけます。