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週刊AWS – 2025/8/11週

みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの戸塚です。今週も 週刊AWS をお届けします。 少し先のイベントになりますが、対面/ライブストリーミングのハイブリット形式で、AWS Unicorn Day Tokyo 2025 が 9/2(火) に開催されます。現地でデモがみれるほか、ネットワーキングパーティもあわせて開催いたします。詳細は こちらからご確認ください。 それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。

2025年8月11日週の主要なアップデート

  • 8/11(月)
  • 8/12(火)
    • クラスター配置グループにおける EC2 オンデマンドキャパシティ予約の新しい共有とターゲティング機能
      Amazon EC2 のクラスタープレイスメントグループ内でのオンデマンドキャパシティリザベーション (CPG-ODCR) に新機能が追加されました。これまで単一のプレイスメントグループ内でしか管理できなかった予約容量を、複数のプレイスメントグループにまたがってリソースグループで一括管理できるようになりました。また AWS Resource Access Manager を使って複数の AWS アカウント間で CPG-ODCR を共有可能になり、組織全体でキャパシティを効率的に活用できます。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
    • Amazon Q Business がチャットの透明性向上のため Response Events を開始
      Amazon Q Business に Response Events 機能が追加されました。これまでクエリ処理がブラックボックス状態で、AI がどのように回答を生成したか分からない課題がありました。新機能により、RAG による企業知識の検索やファイル処理、プラグインとのやり取りをリアルタイムで確認できるようになります。処理過程が見える化されることで、AI 回答への信頼性と透明性が大幅に向上し、組織での監査も容易になります。
    • Amazon Bedrock の Anthropic Claude Sonnet 4 でコンテキストウィンドウが拡張
      Amazon Bedrock の Claude Sonnet 4 でコンテキストウィンドウが 20 万トークンから 100 万トークンに 5 倍拡張されました。これにより、大規模なコードベース全体の分析や、数百の文書を一度に処理する文書統合、複雑なワークフローを持つ AI エージェントの構築が可能になります。従来は分割して処理する必要があった大容量データも、1 回のリクエストで完全な文脈を保ったまま処理できるようになりました。現在パブリックプレビューでオレゴン、バージニア北部、オハイオリージョンで利用可能です。
  • 8/13(水)
  • 8/14(木)
    • AWS Systems Manager Automation がランブック実行制御を強化し、無料利用枠を更新
      AWS Systems Manager Automation に 3 つの新機能が追加されました。これまでランブックの再実行時にパラメータを毎回入力する必要がありましたが、今回のアップデートで事前入力されたパラメータでワンクリック実行が可能になりました。また高負荷時の API スロットリングエラーを自動リトライする機能や、組織単位 (OU) をより細かく指定できる機能も追加され、運用効率が大幅に向上します。ただし無料利用枠の変更があり、新規顧客は従来の月間 10 万ステップの無料枠が利用できず、新規アカウント作成時の 200 ドル分のクレジットでお試しいただく形になります。
    • Amazon WorkSpaces の導入を効率化された Bring Your Own License (BYOL) プロセスで加速
      Amazon WorkSpaces の BYOL (Bring Your Own License) プロセスが大幅に改善されました。従来は AWS Support への連絡が必要でしたが、今回のアップデートにより自分で BYOL 機能を有効化できるようになります。Windows の VM 画像や ISO ファイルを直接インポートでき、EC2 Image Builder が自動で WorkSpaces 対応画像を構築します。互換性の問題も多くが自動解決され、手動での対応が必要な場合も EC2 インスタンスに直接アクセスして修正可能です。これにより BYOL 導入時間が大幅短縮され、企業の既存ライセンス活用がより簡単になります。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
    • Amazon Q Business が Agentic RAG を開始し、精度と説明可能性を向上
      Amazon Q Business で新機能 Agentic RAG の提供が開始されました。これまで複雑な質問に対して十分な回答が得られなかった課題を解決し、AI エージェントが質問を自動的に分解して並列処理することで、より正確で詳細な回答を生成できるようになりました。企業データを対象とした複雑な問い合わせでも、データの整合性をチェックしながら包括的な回答を提供します。Web アプリケーションの Advanced Search オプションから利用可能です。詳細はこちらのドキュメントをご参照ください。
  • 8/15(金)
それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

Tomoya Tozuka

戸塚 智哉(Tomoya Tozuka) / @tottu22

飲料業界やフィットネス、ホテルなどホスピタリティ業界全般のお客様をご支援しているソリューション アーキテクトで、AI/ML、IoT を得意としています。また IoT X サステナビリティを専門領域としています。趣味でパデルというテニスに似たスポーツをしており、Amazon パデル部で他の企業とよく練習もしています。