Amazon Web Services ブログ
週刊AWS – 2025/7/7週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの根本です。
今週も週刊AWSをお届けします。
アップデートの前に、先日開催されたre:Inforceのre:Capイベントを含め今月いくつかイベントが予定されているので紹介させてください。よかったらご参加ください。
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商用データベースをAWSで活用する
2025 年 7 月 17 日 (木) 10:00 – 12:00 JST
開催場所:オンライン
申し込みはこちら
AWS re:Inforce 2025 re:Cap 〜クラウドセキュリティを簡素化してイノベーションを加速〜
2025 年 7 月 24 日 (木) 10:00 – 12:00 JST
開催場所:オンライン
申し込みはこちら
金融業界向け:AWS の生成 AI 基盤で実現するデータ駆動型金融革新
2025 年 7 月 24 日 (木) 14:00 – 16:00 JST
開催場所:オンライン
申し込みはこちら
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それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2025年7月7日週の主要なアップデート
- 7/7(月)
- この日のアップデートはありませんでした。
- 7/8(火)
- Oracle Database@AWS is now generally available
Oracle Database@AWS が一般提供開始されました。これは AWS と Oracle が共同で提供するサービスで、AWS データセンター内で Oracle Exadata Database Service と Oracle Autonomous Database on Dedicated Exadata Infrastructureを利用できるものです。Oracle RAC等の利用ができる他、Amazon Redshift との Zero-ETL 、S3やCloudWatch他のAWSサービスと統合されます。まずは、バージニア北部 およびオレゴンの2つのリージョンでの提供ですが、今後東京、大阪を含む20のリージョンに拡大予定です。詳細についてはOracle Database@AWS とドキュメントをご確認ください。
- Amazon VPC Lattice announces support for Oracle Database@AWS
Amazon VPC Lattice が Oracle Database@AWS (ODB) をサポートしました。VPC Lattice のサポートにより、複雑なネットワーキングの設定を必要とすることなく、ODBから数千の VPC やオンプレミス環境を横断して AWS サービス、HTTP API、TCP アプリケーションに簡単に接続できるようになる他、Amazon S3 と Amazon Redshift にプライベートかつ安全にアクセスすることが可能です。これによりデータベースの OCI マネージドバックアップや、独自の バックアップをAmazon S3に取得するのを簡単に設定可能です。詳細については、リリースブログ、Amazon VPC Lattice、および Oracle Database@AWS のドキュメントをご確認ください。
- AWS Network Firewall: Native AWS Transit Gateway support in all regions
AWS Network Firewall が全リージョンで AWS Transit Gateway との直接統合をサポートしました。これまでは専用の VPC サブネットやルートテーブルの管理が必要でしたが、今回のアップデートで直接アタッチが可能になり設定が大幅に簡素化されます。これによりAWS Site-to-Site VPN や AWS Direct Connect 経由で接続された VPC やオンプレミスネットワークを含む、AWS ネットワーク全体のトラフィックを保護できます。この機能は、AWS Network Firewall と AWS Transit Gateway の両方がサポートされている全ての AWS リージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- AWS Site-to-Site VPN now supports IPv6 addresses on outer tunnel IPs
AWS Site-to-Site VPN で、外部トンネル IP に IPv6 アドレスを利用可能になりました。これまでIPv6のサポートは内部トンネルのみで、外部トンネルには IPv4 アドレスが必須でした。今回のアップデートで内部・外部の両方のトンネルで IPv6 アドレスを設定できるようになったことで、IPv6 専用ネットワークへの移行や規制要件への対応が簡単になります。また、外部トンネル IP での IPv6 利用には追加料金がかからないため、パブリック IPv4 のコストも削減できます。この機能はミラノリージョンを除く他のすべての商用リージョンと GovCloud リージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- Amazon Q in QuickSight is now available in 7 additional regions
Amazon Q in QuickSightが東京リージョンを含む新たに7つのリージョンで利用可能になりました。利用開始されました。Amazon Q in QuickSightは自然言語でデータに質問するだけで洞察を得ることができる機能で、既存のダッシュボードでカバーされていない情報を得るのに、従来は複雑な操作が必要だったデータ分析が、専門スキル不要で簡単に行えるようになります。また、Amazon Q in QuickSight は顧客データでトレーニングしないため安心してご利用いただけます。30日間の無料枠もあるので、ぜひお試しください。
- Oracle Database@AWS is now generally available
- 7/9(水)
- Amazon Q chat in the AWS Management Console can now query AWS service data
Amazon Q Developer が AWS Management Console、Slack、Microsoft Teams チャット、AWS Console Mobile Application から直接、AWS サービスに保存されたデータをクエリおよび分析できるようになりました。これまで複数の画面を行き来していた作業が、自然言語での会話だけで完結します。例えば S3 バケット内のファイル分析、DynamoDB テーブルのレコード確認、CloudWatch ログの調査などが可能です。追加設定不要で全リージョンで利用でき、管理者は IAM 権限でアクセス制御できます。詳細はドキュメントをご確認ください。
- Amazon Connect now supports parallel AWS Lambda execution in flows
Amazon Connectがフロー内でのAWS Lambda 関数の並列実行をサポートしました。Amazon Connect では、Lambda を使用して3rd Partyや自社のシステムと連携ができましたが、従来は Lambda 関数を順次実行する必要がありました。今回のアップデートで複数の Lambda を同時実行できるようになり、例えば購入履歴の確認とプロモーション情報の取得を並行して行うなどが可能になり顧客の待ち時間を短縮できます。機能は、Amazon Connect が利用可能なすべての AWS リージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- Amazon P6e-GB200 UltraServers now available for the highest GPU performance in EC2
Amazon EC2 で最高性能の GPU インスタンス P6e-GB200 UltraServers が提供開始されました。NVIDIA の最新 GB200 GPU を最大 72 個搭載し、360 petaflopsの FP8 コンピュート、13.4 TB の総高帯域幅メモリ、および最大 28.8 Tbps の Elastic Fabric Adapterを利用可能で、従来では困難だった大規模 AI モデルの訓練や推論を効率的に実行できます。このインスタンスは現時点ではバージニア北部リージョンの拡張である Dallas Local Zoneで Amazon EC2 Capacity Blocks for ML を通じて利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- Amazon Q chat in the AWS Management Console can now query AWS service data
- 7/10(木)
- Amazon SageMaker HyperPod introduces CLI and SDK for AI Workflows
Amazon SageMaker HyperPodのCLIとSDKの一般提供が開始されました。SageMaker HyperPod CLI は、HyperPod クラスターの管理と迅速な実験のためのシンプルで一貫したコマンドライン体験を提供します。そして、SDK は HyperPod の分散トレーニングと推論機能へのプログラムからの直感的なアクセスを提供し、開発者がワークロード設定をきめ細かく制御できるようにします。これまで大規模 AI モデルの構築や訓練は複雑でしたが、これらの機能によりより簡単にトレーニングジョブの実行、推論エンドポイントのデプロイ、クラスターパフォーマンスの監視などが可能になりました。SageMaker HyperPodがサポートされているすべてのAWS商用リージョンで利用可能です。詳細はドキュメントをご確認ください。
- Amazon SageMaker Studio now supports remote connections from Visual Studio Code
Amazon SageMaker StudioでVisual Studio Codeからのリモート接続がサポートされました。これまでAIの開発環境を構築するには数時間かかるケースもありましたが、今回のアップデートによりわずか数分でVS CodeからSageMakerの計算リソースにアクセスできるようになります。これにより普段使い慣れた VS Code の拡張機能やカスタム設定をそのまま活用しながら、AI モデルの開発やデータ分析が可能です。この機能は現時点ではオハイオリージョンで利用可能です。詳細はAWS ML ブログもしくはドキュメントをご確認ください。
- Amazon SageMaker HyperPod accelerates open-weights model deployment
Amazon SageMaker HyperPodが、Amazon SageMaker JumpStart からのオープンウェイト基盤モデルとAmazon S3およびAmazon FSxから独自のファインチューニングモデルの直接デプロイをサポートしました。従来は別々のリソースでモデルの訓練とデプロイを行う必要がありましたが、今回のアップデートにより同一の HyperPod クラスター上でモデルの訓練からファインチューニング、デプロイまでを一貫して実行可能になりました。この機能は東京を含む12のリージョンで利用可能です。詳細はブログおよびドキュメントをご確認ください。
- Amazon SageMaker HyperPod introduces CLI and SDK for AI Workflows
- 7/11(金)
- 大きなアップデートはありませんでした。
それでは、また来週!
ソリューションアーキテクト 根本 裕規