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週刊AWS – 2025/6/30週
みなさん、こんにちは。ソリューションアーキテクトの西村です。
今週も 週刊AWS をお届けします。
2025年7月31日(木) に AWS Builders Online Series が開催されます。AWS Builders Online Series は、基礎から実践までの実用的な AWS クラウドスキルを身につけることを目的とした初心者向けオンラインイベントです。今回は、「アプリケーション開発」、「既存システムの移行」、 「生成 AI」、 「AWS の実用に向けた基礎知識」の 4 つのテーマにフォーカスし、デモを見ながら業務上のよくある課題の解決法やすぐに実践できる知識を学ぶことが出来ます。ぜひ、ご登録ください!
それでは、先週の主なアップデートについて振り返っていきましょう。
2025年6月30日週の主要なアップデート
- 6/30(月)
- Amazon Redshift Serverless now supports 4 RPU Minimum Capacity Option
Amazon Redshift Serverless の最小容量設定を4 RPU (Redshift Processing Units) に設定できるようになりました。Amazon Redshift Serverless はデータウェアハウス容量を RPU で測定し、RPU として稼働するワークロードの時間に対して利用料が発生します。以前は Amazon Redshift Serverless を実行するために必要な最小基本容量は 8 RPU でしたが、今回のリリースによって 4 RPU で稼働させることができるようになったことで、 1 時間あたり約 1.98ドルという低価格で利用をはじめることができます。 - Amazon Connect now supports instance replication between Asia Pacific (Tokyo) and Asia Pacific (Osaka)
Amazon Connect の機能として、Amazon Connect Global Resiliency (ACRR) が一般提供開始となりました。大阪リージョンにレジリエンスインスタンスを設置することで、東京リージョンのインスタンスから、ユーザー、ルーティングプロファイル、フローなどの Amazon Connect 構成をレプリケートし、フェイルオーバーできるようになりました。これにより、データを日本国内に保持しながら、地域的な災害や障害が発生した場合のダウンタイムを最小限に抑えることで、コンタクトセンターの可用性を高めることができます。詳しくはブログをご確認ください。 - Amazon DynamoDB global tables with multi-Region strong consistency is now generally available
Amazon DynamoDB グローバルテーブルはマルチリージョン強整合性をサポートするようになりました。DynamoDB グローバルテーブルは、完全マネージド型のサーバーレスなマルチアクティブデータベースです。今回、マルチリージョンの強整合性を備えたことで、アプリケーションが常に利用可能で、どのリージョンからでも最新のデータを読み取ることができる最高レベルのアプリケーション回復力を提供するとともに、今まで必要であった、強整合性のレプリケーション管理という作業が不要となります。なお、マルチリージョン強整合性の可用性アーキテクチャでは、ウィットネスリージョンを含む、3 つの AWS リージョンが必要となる点、ご注意ください。詳細はこちらのブログをご確認ください。 - Citations API and PDF support for Claude models now in Amazon Bedrock
Amazon Bedrock は、Anthropic のClaude モデル向けに Citations API (引用)と PDF サポートを提供しました。Citations APIにより、Claude モデルは回答生成に使用された具体的な引用元を提供します。これにより、高い精度と透明性を必要とするアプリケーションにとって、より信頼性の高い出力が可能となります。また、PDFサポートでは PDF ドキュメントからテキストを抽出し、チャート分析や視覚的なコンテンツを理解できるようになったことで、企業が保持する PDF ドキュメントライブラリなどから、より効率的な洞察を得ることが可能です。
- Amazon Redshift Serverless now supports 4 RPU Minimum Capacity Option
- 7/1(火)
- Amazon Aurora now supports PostgreSQL 17.5, 16.9, 15.13, 14.18, and 13.21
Amazon Aurora で PostgreSQL 17.5、16.9、15.13、14.18、および 13.21 のバージョンをサポートしました。このアップデートには PostgreSQL コミュニティの改善とバグ修正が含まれているだけでなく、クラスターアップグレード中のダウンタイムを削減するための読み取りレプリカの最適化、Babelfishの新機能、セキュリティの改善などの Aurora 固有の機能強化もされています。 - Amazon QuickSight launches Trusted Identity Propagation (TIP) for Athena Direct Query
Amazon QuickSightは、Amazon Athena に対するダイレクトクエリ向けに、Trusted Identity Propagation(TIP: 信頼できるID伝播)をサポートしました。TIP を使用することで、Author はクエリによって返されるデータの行と列レベルでの制御ができ、同じダッシュボードを顧客や部門間で使用することができます。詳細についてはこちらのユーザガイドをご確認ください。 - Amazon Q in Connect now supports 7 languages for proactive recommendations
Amazon Q in Connect で日本語を含む 6 つの言語を新たにサポートするようになりました。Amazon Q in Connect は、カスタマーサービス向けの生成 AI を活用したアシスタントで、コールセンターのオペレーターが問い合わせを迅速かつ正確に解決するための推奨事項を提供します。今まで、言語としては英語のみのサポートとなっていましたが、スペイン語、フランス語、ポルトガル語、中国語、日本語、韓国語での、音声およびチャットのやり取りを検出し、オペレーターへの支援が可能です。 - Amazon Aurora MySQL and Amazon RDS for MySQL integration with Amazon SageMaker is now available
Amazon Aurora MySQL と Amazon RDS for MySQL が Amazon SageMaker とのゼロETL統合をサポートしました。これにより、MySQL テーブルからデータが自動的に抽出、およびレイクハウスにロードされ、分析ワークロード向けのほぼリアルタイムのデータ可用性が実現できます。また、レイクハウスに同期されたデータは Apache Icebergと互換性があり、SQL、Apache Spark、BI、AI/ML ツールなど、お好みの分析ツールやクエリエンジンを使用できます。
- Amazon Aurora now supports PostgreSQL 17.5, 16.9, 15.13, 14.18, and 13.21
- 7/2(水)
- Amazon QuickSight supports 2B row SPICE dataset
Amazon QuickSight Enterprise Edition において、最大 20 億行のデータを SPICE (Super-fast Parallel In-memory Calculation Engine) のデータセットに読み込むことができるようになりました。このアップデート前の容量の 10 億行から 2 倍のデータを読み込むことが可能となったことで、取り込み速度やクエリ性能を低下させることなく、より多くのビジネスデータを分析してビジネスインサイトを得ることができます。 - Amazon Nova Canvas adds virtual try-on and style options for image generation
Amazon Nova Canvas でバーチャル試着とスタイルオプションの機能がリリースされました。バーチャル試着機能により、人物やスペースを示す画像と商品画像の2つをアップロードするだけで、商品を着用した人物の画像や、リビングスペースに配置された商品家具の画像を生成できます。また、スタイルオプションにより、事前に設定した画像スタイル (デザインスケッチ、フォトリアリズムなど) をもとに、一貫した画像を生成することができます。
- Amazon QuickSight supports 2B row SPICE dataset
- 7/3(木)
- Amazon Aurora DSQL is now available in additional AWS Regions
Amazon Aurora DSQL がソウルリージョンで利用可能になりました。また、今まで北米 (バージニア、オハイオ、オレゴン) のみでサポートされていたAurora DSQL のマルチリージョン構成でしたが、今回のサポートリージョンの拡大に伴い、アジアパシフィック地域として大阪、東京、ソウルでのマルチリージョンクラスターの構成が可能になりました。また、ヨーロッパ地域(アイルランド、ロンドン、パリ)内のマルチリージョンクラスターも同様にサポートされています。 - Amazon Aurora PostgreSQL database clusters now support up to 256 TiB of storage volume
Amazon Aurora PostgreSQL の最大ストレージ容量が 256 TiB となりました。このアップデート以前の最大容量 128 TiB から倍増し、単一のAuroraデータベースクラスター内でさらに大きなデータセットを保存および管理できるようになりました。今回の拡張されたストレージを利用するためには、クラスターをサポートされているデータベースバージョンにアップグレードする必要があります。サポートされているデータベースのバージョンについては、こちらのユーザガイドをご確認ください。
- Amazon Aurora DSQL is now available in additional AWS Regions
- 7/4(金)
- この日に発表されたアップデートはありませんでした。
AWS re:Inforce 2025 が先月に開催されました。キーノートをはじめ、セキュリティサービスに関する多数の機能アップデートをキャッチアップできる re:Cap イベントが 7/24(木) に予定されています。ぜひご登録ください!
それでは、また来週!